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梅の大辞典

梅の四季

梅の大辞典

1、開花  1月下旬~2月

和歌山県みなべ町に、ひと足はやい春が訪れます。
初春の山々に、甘酸っぱいほのかな香りを漂わせながら咲く白い花。
穏やかな風景ですが、癒されてばかりではいられません。
なぜなら、梅農家にとっては、年の収穫量が決定する大切な時期であり、忙しい梅の一年の始まりだからです。

梅が結実するには、違う品種の花粉をもらわなければいけません。
ですので、実梅の周りには同じ時期に花が咲き、花粉が多くて相性のよい受粉樹を植えています。
受粉を確実にさせるため、人の手による人工受粉の他に、梅林にミツバチを放ち受粉を手伝ってもらいます。
ミツバチが飛んでくれる条件は難しく、天候・気温・風などに大きく左右されます。
つまり開花時期の自然環境が、その年の受粉の割合を決定するのです。


2、成長 3月~5月

花の散った梅の木には、たくさんのちいさな実を結びます。徐々に暖かくなる日の光を浴びながら、梅の実は少しずつ大きく成長していきます。
この頃、収穫に備えて準備が始まります。
作業をスムーズにするための梅畑の下草刈りや、果肉の多い大きな実が育つように、肥料が撒かれます。
雨の恵みのおかげで、梅の実はひと雨ごとに大きくなり、たくさん実がついた枝は、その重さで垂れ下がるようになります。


3、青梅の収穫 6月上旬

南高梅に日差しが当たり、ほんのり紅がさした頃、待ちに待った収穫の時がやって来ます。
まずは梅酒用の青梅です。

梅酒用には、まだ梅の実が若く青い時に収穫します。
傷をつけない様、一粒ずつだいじに手もぎしていきます。
こうして梅酒用に収穫される梅の実は、ごくわずかで残りの梅の実たちは、『果肉たっぷりで皮が薄い』という南高梅の特徴を発揮するべく完全に熟すまで樹上で過ごします。


4、収穫・塩漬け 6月~7月

6月中旬~7月上旬、梅干用の完熟梅の収穫が始まります。
梅干用には、樹上で完全に熟し自然落下した実をひろい集めます。
木の下には青いネットを敷き詰め、梅の実が傷ついたり汚れないように、そして作業がしやすいように工夫しています。
収穫された後は、水洗い・ 選別の行程を経て、 その日のうちに天然塩で、塩漬けされます。
塩と梅を交互に入れていき、 最後に上から重石をします。
約ひと月くらいで塩が梅に浸透し、梅酢が出てきてタンクを満たします。毎日見守りながら微調整を行っていきます。


5、天日干し 8月~10月

梅雨明けとともに土用干しが始まります。
土用干しとは、梅酢の中で熟成された梅を取り出し、天日干しする作業のことです。
タンクから出した梅干しを水洗いした後、一粒ずつ重ならないようせいろに並べ 、3~5日程度真夏の太陽の下で天日に干します。
まんべんなくお日様に当てるため 梅をひっくり返し、また、雨に打たれない様、天気予報と睨めっこしながらの大変な作業です。
町のいたる所で、甘酸っぱい香りに包まれながら行われる土用干しはみなべ町の夏の風物詩となっています。
干し上がった梅たちは、一粒ずつ手作業で樽に入れ、倉庫で熟成させます。寝かせた方が塩がよく馴染み、とっても美味しくなるのです。


6、土づくり・剪定 11月~1月

梅干し作りが終わり、ほっとしたのも束の間、冬が訪れる前にやっておかなければいけない作業があります。
木の剪定作業です。
梅は前の年に伸びた枝に開花するので、新しい枝を伸ばしてもらうための剪定は、来年の収穫量を左右するとても大事な仕事なのです。
そして隅々の枝に、日が当たる様に 全体のバランスを整えます。

梅の木が必要とする養分を、十分に供給できるような土作りも大切な作業。
この時、剪定作業で切り落とした枝をチッパーにかけ粉砕した有機肥料なども畑に撒いています。
梅の木々も葉を落とし、冬支度です。
開花はもうすぐ。束の間の休眠です。